Every day is a New Adventure.

おれの人生。おれが主人公

おれがよき社会人であるために意識したいこと〜『アキラとあきら』を読んで

アキラとあきら (徳間文庫)

これまでのお話

池井戸潤のこれまでの小説から、会社員としてどう生き立ち振る舞うかみたいな点で多くの気づきを与えてもらったおれは、新刊が出てるのを発見し、読みたい本の1冊として『アキラとあきら』を手に取った。

mroreself.hatenablog.com

この本に書いてあること

この本に書いてあることをざっくりアマゾンの紹介文。

零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。
生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。
やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。
逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。

二人のアキラの子ども時代、学生時代の生い立ち。そして、二人同じ会社に就職後の銀行員時代の関わりと、その後の関わり。二人同時進行の30年の物語が描かれてる。

どの場面を切り取っても、池井戸潤の作品らしく、何かを成し遂げる過程での壁に対して、熱く立ち向かって乗り越えていく人が描かれ、その姿がかっこいいなあと思う話だった。

アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

おれがよき社会人であるために意識したいこと

この本を読んで、よき社会人*1であるために、これから(改めて)意識していきたいと思ったことを書いてく。

素直であること

事実に対して素直であること。
できないものはできない。だめなものはだめ。大事なものは大事。
変なしがらみや感情から事実を捻じ曲げることなく、ありのままを受け入れ、それに基づいて考えること。

その事実から目をそらし、できないのにやる、だめなのにつっこむ、大事なのに捨てる、ということをしていくと確実にうまくいくわけがない。事実は何なのかを考えとらえて、素直に受け止めることが大事と思った。

(第3章 父と叔父たち)
「その人がいるからダメなんだよ。その人はかつてあるスーパーの新規出店担当だった。そこでそこそこの成功を収めた人物だ。でも、当時と今では、スーパーマーケットが置かれている環境はまるで違う。なのに、その人はその環境の違いに適応できないんだ。なぜだと思う?
「頭が固いからでしょ」龍馬が横から口を挟む。
「違うよ」
彬が言った。「考えようとしないからさ
このとき、父は唖然とした顔で彬を見つめた。大袈裟ではなく、その表情には驚きが滲んでいた。
「その通り。考えようとしないからだ。もうひとついうと、挑戦しないからだ。いままで成功してきたことにしがみついて、新しい環境に挑戦しようという気概がない。だから、パパは真っ先にその人に辞めてもらった。」

もう一歩を踏み込むこと

普通の人はどこまで考え、自分はどこまで踏み込んでいくか、ということを考えること。

月並みではない人物であろうとするならば、月並みな仕事にとどまっていてはいけない。誰でもできるその次元から、一歩も二歩も踏み込んだところが、自分だけの価値になる。
それが他人に評価されるかどうかは別として、月並みな発想から抜け出して、その価値を出そうとしない限りは、月並みでしかいられない。

(第6章 バンカーの誕生)
彬は頷き、続けた。
たぶん他のグループは、その辺りの妥当性をきちんとまとめてくるだろう。でも、それだけじゃあ、トップには立てない。もっと検討事項を増やすんだ。できるだけ多く
「たとえば?」栗原がきいた。
なんでもいい。まずこの場で思いつくことを片っ端から上げてみよう。この会社の技術力はどの程度なのかとか、業界の動向はどうなっていて、今後伸びるのか衰退していくのかとか。貸出金利の水準はいくらにするのが適当かとか、担保はないか、とかさ。いろいろあるだろう。」

徹底的にその場で詰めること

仕事のシチュエーションは多々あれど、ステークホルダーを徹底的に詰め切らないといけない時がある。

そんなときに、相手から「いまわからないので」「いまそれを判断した材料がいないので」「いま答えを出せないので」という、逃げを打たれることが往往にしてある気がする。

そのとき、「いまここにわかる人間を連れてこい」「いまその判断をした材料を全て持ってこい」「いまここで出せ、出せないならその理由を出せ」というような、いまここでやりきることを強く求められるかどうか(自分も含め)。それだけで、仕事の進みが大きく違う。

逃げられて、1-2週間無駄にされることはよくあるし、挙句にその宿題について忘れてしまい思い出すためのミーティングを設定することすらあるから笑、容易に相手を逃さず(自分は持ち帰らず)その場で結果を出しきることにこだわれば、それだけで話は前に進むし、無駄な仕事も減りそうな気がする。

(第12章 挑戦、そして挫折)
「派遣であるのなら、派遣会社とロイヤルマリン下田との契約書が存在しているはずだ。いま見せろ
「すぐにと言われましても、ロイヤルマリン下田の担当者に問い合わせてみないことには。少々時間を頂けないでしょうか。」
日高は巧みに逃げを打つ。
であれば私が直接問い合わせてみましょう
彬の傍らから、携帯電話を取り出しながら草野がいうと、
「ちょっと待ってください」
それまで冷静だった日高に、初めて慌てたそぶりが見えた。
「経理ならともかく、こっちは労務担当のほうですから、誰がやっているのかすぐにはわかりません」
それなら、わかっている
そのとき、彬が発したひと言に日高がぽかんとなった。

終わりに

池井戸潤の作品は、サラリーマンを元気にする気がする。少なくとも、おれはなんだか戦う元気がわいてくる。

元気がないサラリーマンになってしまっている気がしている人はぜひ。

アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

素直であること、もう一歩を踏み込むこと、徹底的にその場で詰めること、意識してく。

続く

*1:よき社会人というのは、"より大きな価値を生み出せる社会人"という意味とする。